2024年11月02日
北海道の消火栓には実に様々な色がある?
日本の各地の消火栓は大抵赤い色をしているが、北海道では異なる風景が広がっている。例えば札幌に行くと目立つ「黄色」の消火栓を見ることができる。また、小樽ではなんと5色の異なる色の消火栓があるのだ!これらのカラフルな消火栓はとてもかわいく愛らしいが、それらの主な機能はやはり「災害救助が最優先」であり、人々の安全を守っている。
北海道札幌の消火栓が黄色いのは、無数の実験の結果なのだ。札幌市水道局によると、かつての赤色の消火栓は夜間の識別性が悪かった。夜や冬の雪の際に火災が発生した時に、消防車がすぐに消火栓を見つけられるようにするために、黄、黒、赤、緑、青、茶、白の7色を使って実験を行ったところ、「黄色」と「白色」が夜間、ライトに照らされた際に最も目立つことが判明した。しかし、北海道は冬に長期間雪が積もるため、白色を使うと混同するおそれがある。多方面の考慮の下で、黄色が消火栓の色として選ばれた。
近年、日本が観光業を発展の主力としているため、観光地で消火栓が目立ち過ぎないようにするために、札幌市も「大通公園」などの観光スポットの消火栓の色を変え始め、景観に溶け込み、目立たない「緑色」や「茶色」を採用し、形状も一般的な消火栓とは異なっている。
北海道旭川の消火栓は赤色のままだ。旭川市水道局によると、赤色を選んだのは消防車の赤色と合わせたかっただけでなく、旭川は大雪がよく降るため、除雪のスピードが積雪に追いつかないことが多く、消火栓の一部が雪に埋もれてしまう。しかし、赤色の消火栓なら雪に埋もれていても非常に見分けやすく、火災発生時に消防車がすぐに消火栓を見つけ、救援任務がスムーズに行われることを確保できる。
山に囲まれた北海道の「小樽市」は「坂の街」と呼ばれている。消火栓の水源は主に山の上の貯水池から来ており、高低差を利用して水を送っている。消火栓は短時間に多量の水を高水圧で出さなければならないが、複数の消火栓が同時に同じ貯水池を使用すると、その貯水池の貯水がすぐに無くなってしまうだけでなく、使用中の消火栓も災害救助の標準的な水圧を維持できなくなる。1974年の小樽の火災では水源が枯渇する事態が発生し、当时消防士は異なる消火栓に接続したものの、これらの消火栓がすべて同じ貯水池に繋がっていたことに気づき、結果として水源を全部使い果たしてしまった。同様の事態が再び起こらないようにするために、小樽市役所は消火栓に異なる色を塗り、災害救助時に区別しやすくし、各貯水池の水源が合理的に利用されることを確保した。
札幌市の実験結果を参考に、北海道函館でも「黄色」の消火栓が使用されている。また、函館には木造の家が多いため、一旦火災が発生すると火勢が急速に拡大し、広がる。火災をすぐに制御し、被害を最小限に抑えるために、函館独自の「函館型三型地上消火栓」は1分間に2,000リットルの出水量があり、北海道の他の地域の消火栓の1分間1,000リットルの出水量を大幅に上回っている。
Posted by tokyotrails at 12:07│Comments(0)